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台湾のウイスキーと言えばキング・カー蒸留所のカヴァランが有名だが、マティスというブランドもある。マティス社はキング・カー蒸留所とは違い、スコッチウイスキーのボトリングのみを行っている会社だ。そのマティス社が、このたび派手なプロモーションを仕掛けてきた。同社がボトリングした800ポンドのキャパドニック1972を、スコットランド第一大臣アレックス・サモンド氏によってチャリティオークションに出品してもらうというもの。
先日行われたサモンド氏へのボトル進呈式には、ウイスキーライターのジム・マーレー氏が招かれ、彼によってキャパドニック1972が手渡された。他の誰でもなく、ジム・マーレー氏が招かれたのには、実は訳がある。彼の著書であるウィスキー・バイブルの2007年度版に、マティス12年が取り上げられ89点という高得点が与えられたからだ。
オークションは今月の11日に、スコットランドのファイフにあるセント・アンドリューズにて開催される。売上金は、がん患者や障害者、ホームレスらを支援する団体に全額寄付される予定だ。
マティス社は、2000年に ヤン・テンクェイ氏によって創業されたインディペンデントボトラーズだ。2008年にオープンしたキング・カー蒸留所よりも歴史は古く、台湾のウイスキー業界では先駆者といえるだろう。同社の製品は、シングルモルト、ブレンデッドモルト、ブレンデッドスタンダード、ブレンデッドプレミアムの4種類に大別される。どの製品にも蒸留所名は明記されておらず、「マティス」というブランド名で統一されている。すなわち、今回のチャリティオークションに出されるキャパドニックは、例外ということになる。
ちなみにこのマティス社だが、ブランドイメージを作り上げることに何よりも力を入れていることでも有名だ。CMには有名歌手や映画俳優、そして売れっ子の映像ディレクターらを起用し、アーティストのプロモーションビデオ顔負けの作品を作っている。だが肝心のウイスキーが、そのイメージに伴っていないとの厳しい指摘もあるようだ。
たとえば、こんな例もある。2008年に出されたウイスキーマガジン73号のテイスティングコーナーで、「マティス・オールドブレンデッドウイスキー」が取り上げられた。だがこのウイスキー、“オールド”とはいうものの実は3年物。テイスターのデイヴ・ブルーム氏がつけた点数は6.0点、「3年熟成で“オールド”って、どういうこと?」と、きついコメントを残している。サントリーオールドは、熟成年数を謳わないで正解だったかもしれない。
ともあれ、このキャパドニック1972にいくらの値がつくのか、興味のあるところだ。