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シーバス・ブラザース社(ペルノ・リカール社系列)が、バランタイン17年の「シグネチャー・ディスティラリー」シリーズを発表したのが昨年のこと。バランタインは40種類以上の原酒がブレンドされた、スコッチを代表するブレンデッドウイスキー。その中の4種類のキーモルト原酒、グレンバーギ、スキャパ、ミルトンダフ、そしてグレントハースを、それぞれの蒸留所ごとに特徴を際立たせたのが「シグネチャー・ディスティラリー」シリーズだ。昨年リリースされたのはグレンバーギ・エディション(免税店向け)とスキャパ・エディションの2種類。そして第3弾として、ミルトンダフ・エディションがこのたび発売された。なお残るグレントハース・エディションは来年リリースの予定だという。もちろんいずれも数量限定の商品だ。
ミルトンダフといえばバランタイン、バランタインといえばミルトンダフといってもいいくらい、原酒の中でもミルトンダフはちょっと特別な存在だ。「シグネチャー・ディスティラリー」シリーズの4本の中では、真打といえるだろう。「ミルトンダフというモルトは、バランタイン17年の土台になり、ブレンドにおいてその実力を発揮します。ミルトンダフのキャラクターは、他の原酒の目立ち過ぎる特徴を馴らすのです。シナモンのニュアンスがブレンドに温もりを与え、花の香りが他のモルトのフルーティな甘みのバランスをとります。」と、メーカーは説明している。ブレンドを行ったのは、もちろんマスターブレンダーのサンディ・ヒスロップ氏。
なお『ザ・スコッチ -バランタイン17年物語-』(グレアム・ノウン著・1996年)の中で、先代のマスターブレンダー(当時は現役)であるロバート・ヒックス氏は、バランタイン17年におけるミルトンダフの役どころについて次のように述べている。「木の芽のような、かすかに蜂蜜がかった豊かな香りを与えてくれる。(中略)夏の花の香りが匂い立つように強く、全体のトーンを完璧に整えてくれる・・」。すなわちミルトンダフは、個性豊かなモルトたちのまとめ役ということなのだろう。
昨年のスキャパ・エディションは、もともと韓国市場向けに出されたものだったが、バランタインの代理店サントリーが日本にも引いたので飲まれたかたも多いと思う。まずまずの仕上がりで、「Whisky World」誌主催の Whisky World Award 2012 でも、ブレンデッド/ブレンデッドモルト部門で本命と目されていたデュワー・ラトレー・ブレンデッドモルトを押し退け、みごと最優秀賞を獲った。ミルトンダフ・エディションの仕上がりには、自ずと期待が高まる。