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ちょっと古い記事だが、10月12日付けのTHE WHISKY RUMOUR MILLにポート・シャーロット6の販売手法についての記事が、皮肉たっぷりに書かれてある。すなわち、デザイン違いの6種類の缶ケース(もちろん中身はどれも同じ)に収めて売られていることに対する皮肉だ。
まあ、その手のやり方は別に目新しくもないし槍玉に上がるほどのことでもないと思うのだが、ブルイックラディ蒸留所のマネージングディレクターのマーク・レイニア氏がオフィシャルブログの中で、言い訳がましい開き直りともとれる記事を書いたことがTHE WHISKY RUMOUR MILLの筆者の癇に障ったようだ。
レイニア氏のブログ記事はこんな感じだ(THE WHISKY RUMOUR MILLから抜粋要約)。「一部の人には受け入れられないと思う。PCのリリースのことでは我々はずいぶんと悩まされていた。そして、いざリリースすると『ウイスキーコレクターからお金を巻き上げる気か?』と責められた。誰も強制などしていない。6本すべてを買う必要などないのだ。また、もしあなたのイメージに合わないのなら、1本も買う必要などない。」(なおこのブログ記事だが、検索したが見つからない。コメント炎上等の理由で削除されたのかね?)
余談だがこのマーク・レイニア氏、SWAとの確執があちこちで取り上げられたせいでちょっとした有名人だ。スコッチウイスキーの新法に盛り込まれる予定になっている「ブレンデッド・モルト」という呼称について、その有用性に関する疑問を強い調子でSWAに対して投げかけたところ、SWAのスポークスマンから、「レイニアさんは、スコッチウイスキーの保護と振興よりも、むしろ自己宣伝について深いご関心がおありのようだ。」と強烈に皮肉られたのだ。
彼を始め、スコッチウイスキーの新法に異を唱える関係者は少なくない。3年前にSWAがこの提案を業界関係者に伝えたところ、ウイスキーライターのデイヴ・ブルーム氏もさっそく異論を唱えていたように記憶している。公に個人を名指しで非難したSWAに対する批判と激励のメッセージが、グレンモーレンジ蒸留所に11年間勤めているアンソニー・バーネット氏からも届いたと、レイニア氏はブログで記している。
スコッチ業界で「ヴァッティング」や「ヴァッテド」という表現が使われるようになったのは、100年ほど前のことらしい。私も最初に「ブレンデッド・モルト」という呼び名を耳にしたときは違和感を覚えたが、現状「ヴァッテド・モルト」という呼称が一般消費者に浸透しているとは言いきれず、シンプルかつ平易な単語でゼロから出直すという方針も悪くないのではないかと、最近は思う。また英語圏に住まない人々が、「ブレンデッド」と「ブレンデッド・モルト」とを混同し取り違える可能性があるという指摘にも、すんなりと賛同はできない。一般消費者をちょっと侮り過ぎてはいないだろうか?