エムズ・ウイスキー・ダイアリー アイラ島に9つ目の蒸留所が誕生
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現在アイラ島で新しい蒸留所の建築計画が進んでいる。スコッチ文化研究所が発行する『ウイスキー通信』のコラムでもこの話題にはふれたが、続報が届いたので改めて記事にしておきたい。

建設予定地は、ボウモアの町から南西に3キロメートルほど離れた湾岸に位置するガートブレック(Gartbreck)農場。蒸留所名もガートブレックになる予定だという。規模は現在アイラ最小のキルホーマンよりも、さらに小さなマイクロ蒸留所になるとのこと。このあたりには以前立ち寄ったことがあるが、手つかずの自然が残されている素晴らしいロケーションだ。

計画を進めているのは、ジャン・ドネイ氏。彼は仏ブルターニュに本拠を置くケルティック・ウィスキー社のオーナーでもあり、同社は本格派フレンチシングルモルトとの呼び声も高いグラン・アー・モーを生産するウイスキーメーカーとして知られる。2014年5月に着工、2015年秋に生産を開始する予定で、ビジターセンターも設置、年間生産量は60,000リットルを見込んでいるという。すべての仕込みをピーテッド麦芽で行い、原料大麦の20%はアイラ島産のものを、それ以外はスコットランド本島から輸送したものを使う予定だとドネイ氏は話す。なお熟成には主にバーボン樽を使用し、一部の原酒はシェリー樽にも詰める予定だという。

興味深いのは、フロアモルティングを行い、そしてポットスティルの加熱方式にスチーム式ではなく直火焚きを採用するなど、伝統的なつくり方にこだわっている点だ。他のアイラ島の蒸留所で直火焚き方式を採用しているところはなく、スコットランド全体でも数えるほどしかない。伝統的な直火焚きを採用する蒸留所が少なくなったのは、スチーム式に比べコストがかかる上に温度調節が難しく、スティルの寿命が短いというデメリットがあるためだ。

ガートブレックが創業すれば、アイラでは9つ目の稼働蒸留所になる。ウイスキーが飲めるのは早くとも2018年とまだ先の話だが、どんなシングルモルトになるのか今から楽しみだ。

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 1990年頃、スコッチウイスキーの魅力に開眼、次第に傾斜を深めていく。1998年、ウェブサイト「M's Bar」を開設、書き溜めていたシングルモルトのテイスティングノートを公開。2005年、ウイスキー専門誌「THE Whisky World」の発足メンバーに。現在は、試飲のできるリカーショップ「M's Tasting Room」の運営に携わり、ウイスキー関連のイベントでは講師やアドバイザーなども務める。著書に『うまいウイスキーの科学』(ソフトバンククリエイティブ)など。
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