エムズ・ウイスキー・ダイアリー フェイク・ウイスキー
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20080528-p5280154.jpgメジャーなブランドほどフェイクがたくさん出回るというのは、ウイスキーも例外ではない。ブレンデッド・スコッチのジョニーウォーカーなどは、その代表格だと言えるだろう。贋物商品を大別すると、本物そっくりに作ったコピー商品と、スペルやデザインの一部を変えたパロディ商品とがある。コピー商品には強い悪意を感じるし、これはもう弁明の余地なくアウトだ。。

しかしパロディ商品の造り手たちには、私たちが受け取る悪意に見合うほどの罪悪感はないこともあるらしい。そうでなければ、堂々とウェブサイトで宣伝するようなまねはしないだろう。その図太い神経にはまったく恐れ入るし理解しかねるものがあるが、国民性や文化の違いによるものだと考える以外ないのだろうか。

パロディ商品にはそのセンスの良さ(悪さ?)に、思わずくすっとさせられるものもある。ここで紹介するジョニ赤のニセモノ、「Johnnie Worker Red Labial (ジョニーワーカー・レッドラビアル)」もそのひとつだ。

black_labial.jpgこの贋ジョニ赤は、今年の5月末に書かれたジャロッド・D・カリー氏のブログ記事を発端に、その存在が広く知られるようになった。そのネーミングの面白さ故か、たくさんのブログでネタにされたようだ。なお同じメーカーのものかどうかは不明だが、ジョニーワーカーのブラックラビアルもちゃんと存在する。

さてこのレッドラビアル(連呼するのはやはり恥ずかしい・・・)だが、中身はなんとワインだという。メーカーのウェブサイトには、原料はブドウでアルコール度数は7%だと書かれてある。ちょっと興ざめであるが、同時にそのアバウトさには何故だか好感が持てる。

vs3_1.jpgこのメーカーの商品群は突っ込みどころ満載で、大いに楽しませてもらえる。極めつけは、何と言っても「ブドウから作ったレアモルトウイスキー」だろう。いや、確かにいろんな意味でレアであることは間違いない。独自のルールでウイスキーと呼ぶことも、百歩譲っていいとしよう。だが、「モルト」という表記はどう取り繕っても虚偽だろう。ただ、すべての商品の説明としてブドウが原料だと記されているので、もしかしたらこのサイトの誤記の可能性はある。実際はモルトウイスキーなのかも?

ウェブサイトの作りにはなかなか力が入っているが、商品画像が意味もなくGIF形式だったり部分的にレイアウトが崩れていたりと、これまた突っ込みがいがあり期待を裏切らない。

しかし、そんなことで笑ってばかりもいられない。言うまでもなくウイスキーは人の体に入るもの。怪しげなフェイクウイスキーなどは以ってのほか、言語道断だ。2003年には高い濃度のメチルアルコールが含まれているジョニ黒の贋物が見つかり、ニュースにもなった。また昨今では我が国でも食品偽装の事件が急増しており、贋物を見分ける知識と嗅覚が益々必要とされる時代になりつつあることをひしひしと感じる。

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【プロフィール】
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自己紹介:
 1990年頃、スコッチウイスキーの魅力に開眼、次第に傾斜を深めていく。1998年、ウェブサイト「M's Bar」を開設、書き溜めていたシングルモルトのテイスティングノートを公開。2005年、ウイスキー専門誌「THE Whisky World」の発足メンバーに。現在は、試飲のできるリカーショップ「M's Tasting Room」の運営に携わり、ウイスキー関連のイベントでは講師やアドバイザーなども務める。著書に『うまいウイスキーの科学』(ソフトバンククリエイティブ)など。
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