エムズ・ウイスキー・ダイアリー ハギス風味のオートケーキ
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oatcakes.jpg一にハギス、二にスモークサーモンなどとよく言われる。何のことかと言うと、スコッチウイスキーに合う食べ物の順位を言い表したものだ。ハギスやサーモンは確かにスコッチに合う。それ以外だと、オートケーキもスコッチと合うなあと個人的には常々思っていたのだが、ハギス風味のオートケーキがこのたび発売されたというちょっと興味深いニュースをキャッチした。

製造元はシスル・プロダクツ社というメーカーで、オートケーキやクッキーをはじめ、ファッジ、トフィ、チョコレートなどを作っている。商品はケアンズヴォア(Cairnsmhor)というブランド名で発売されている。

Haggis2.jpg

ハギスをご存知ない方もいらっしゃるだろうから簡単に説明すると、ミンチにした羊の内臓(心臓、肝臓、肺など)と、脂肪分やタマネギ、オートミール、そして様々なハーブやスパイスとを一緒に混ぜこんだスコットランド料理のこと。伝統的な作り方ではそれを羊の胃袋に詰めて煮込むのだが、現代ではプラスティックの袋で代用したりそのまま煮込むことも多いようだ。レシピだけを聞くとゲテモノ的な色彩を強く感じるが、実物はやや脂っこいひき肉料理といった風情で至ってまともだ。私も大好物である。

haggis.jpgまたスコットランドにやってきた外国人を担ごうと、ハギスとはスコットランドで古来より存在が信じられている伝説の生物の名前だなどといい加減な説明をすることもあるらしい。よく描かれるイラストではカモノハシのようなくちばしを持っていたり、3本足の奇妙な格好をしていたりとその姿は様々だ。ハイランド地方の山中に密かに生息し、満月の夜に心の清らかな者だけが目撃できるなんていう伝説まででっち上げられたりもする。そして毎年末には「ハギスハント(Haggis Hunt)」なんていう、ナンセンスな捜索イベントが開催されてるというから笑える。

オートケーキもあまり日本では馴染みがないが、オートとはオーツ麦のことで、えん麦やカラス麦とも呼ばれる。余談になるが、今でこそ健康食品として注目を集めているオーツ麦もかつては労働者階級の主食だったという歴史もある。イングランド人が「イングランドでは馬しか食べないオーツ麦を、スコットランドでは人間が食べている!」とスコットランド人を皮肉ったところ、「そうとも! だからこそイングランドでは優秀な馬が育ち、スコットランドでは優秀な人間が育つ!」と切返したなんていう話も有名だ。

ともあれ、ハギス風味のオートケーキなんてものが発売されるのは初めてのことらしい。機会があればぜひ試食してみたいものだ。
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【プロフィール】
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自己紹介:
 1990年頃、スコッチウイスキーの魅力に開眼、次第に傾斜を深めていく。1998年、ウェブサイト「M's Bar」を開設、書き溜めていたシングルモルトのテイスティングノートを公開。2005年、ウイスキー専門誌「THE Whisky World」の発足メンバーに。現在は、試飲のできるリカーショップ「M's Tasting Room」の運営に携わり、ウイスキー関連のイベントでは講師やアドバイザーなども務める。著書に『うまいウイスキーの科学』(ソフトバンククリエイティブ)など。
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